経済センサスを行うことで、人口構造と経済の関係性もより明らかになるでしょう。旧来の経済学では人口が減少すると生産が落ちるというのが定式でした。なぜなら需要が減るからです。それなのに、人口が増加しているときと同じビジネスをしていれば、需要と供給のバランスが取れなくなってしまいます。
 1996年を境に増え続けていた生産年齢人口が減少に転じました。いまの日本はちょうど変わり目にあります。それにもかかわらず、10年前のビジネスモデルを踏襲し続けているために、ミスマッチが起こっている状態にあります。
 一方で、人口が減っていることで生産性が落ちるということは、実はほとんどありません。
 例えば、日本で工業付加価値生産性が高い県はどこかご存知でしょうか。工業付加価値生産性が高いとは、少ない従業員数で、多くの付加価値をあげることであり、非常に強力な国際競争力を持っているということになります。
 答えは1位が山口県で2位が和歌山県です。両県とも、ものすごく人口が減少しています。それにもかかわらず、生産性が落ちないのは、機械化が進んでいるためです。こうした分析をせずに、旧来からの学説を当てはめ、「人口が減少すると生産が落ちる」と単一的な物の見方をしてしまうことは非常に問題です。
 今後は、同じような商品が供給過剰に陥っていないことや、高品質であることをきちんと価格に転嫁できているかなどを、正確に分析していく必要があるでしょう。総じて言えば「ブランド力」が高いかどうかが、内需そしてGDP拡大の決め手となります。
「経済センサス‐活動調査」は日本の経済力を知るための調査です。|日経ビジネス オンライン SPECIAL
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